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SE Can't Code

A Tokyo based Software Engineer. Not System Engineer :(

異動についてあれこれ.

life

異動と転職の季節なのか、会う人会う人と次の仕事の話になる。社内でも社外でも。Android飽きた、次はSwiftやる。インフラばかりでは今後辛いのでアプリ側のコードを書きたい。突然だけど転職して香港に行くことになったよ、日本に帰ってくる予定はない。などなど。

そしてそういった次のキャリアという明るい話とセットで、人事のネガティヴな話が付いてくることも多い。世の中には人を不幸にしている人事も存在している。特に日本企業の人事制度は少し遅れている気がするがなんなのだろうか。人事はその人の一生を左右するというのに。

Work Rulesという本がある。Googleの人事のボスが書いた本。ここにはGoogleの人事制度と考え方が書かれており、とても良く企業文化が表現されている。Googleは自社のエンジニアに対して、定期的な異動を推奨している。いろいろな経験をした良いエンジニアを作っていきたいらしい。何よりもエンジニアのモチベーションや可能性を潰さないような考え方が人事制度に張り巡らされているように思えた。Googleは次のような人事異動の考え方を持つ。透明性、自由性、そして管理職の権威を削ぐこと。

透明性

情報がオープンになっていることは大事なことだ。Googleでは社内に求人サイトを設けており、エンジニアはいつでもそのサイトにアクセスし、社内の様々なプロジェクトの情報を得ることが出来る。ちなみに各プロジェクトのコードを読むことも出来るらしい。最高じゃん。

1年前に僕は社内就活を通して今のところへ異動してきたんだけど、社内の情報を得ることはとてつもなく難しかった。周りの優しい人たちが自分のためにいろんなところを当たって情報を提供してくれたのだが、それもかなり狭い範囲の情報が限界だった。社内異動でも少ない情報で次の職場へ移ることはリスクが高い。転職なら尚の事。運が必ずつきまとう。

透明性のない会社の場合、自分の顔を広げて助けてくれる人を増やすことが大事になる。僕も前の部署で隣の人にふと「もう会社辞めるつもりなんで、、」と言わなかったら、今の仕事に辿り着けていなかった。しかしそもそも情報がオープンであるなら、こうした運に近いものに頼る必要はないのかもしれない。

権威と自由

ここで皆は苦労しているようだ。運良く異動したい先が見つかった、そこでは自分の方向性に合ったスキル、キャリアを積むことができる、今すぐにでも異動して新しい仕事を始めよう。だが、いざ異動しよう、という時に、この管理職の権威というものに邪魔されることがある。マネージャー周りの政治レイヤによる異動の阻止、こうした話はよく聞くんじゃないか。

マネージャーにとって確かに部下の異動は頭を悩ませる。集めた人材、せっかく組んだ体制が無になるからだ。人がいなくなると新しい血液を入れないとプロジェクトが回らなくなる、めんどくせぇ、そんなところだろう。そうして権威が人の異動を阻害し、自由を奪う。ここはとてもストレスが溜まるところだ。

Googleでは、エンジニアから次の職場に移ることの自由を奪えないような仕組みがあるようだ。上司は部下の異動を妨げることは出来ない。勿論筋は通す必要はあると思うが、政治レイヤに握り潰されることは少なくともないのだろう。考え方としては、無理に引き止めたとして、結果その人が転職してしまうことになるのならば、いっそ社内で思うような異動をさせてしまった方が良いというものなのかもしれない。

環境と個人

たまに「今の環境で出来ないことなんてない。自分で仕事を作ればいい」と言う人がいる。この意見は正論ではあるが、暴力性も潜んでいると思う。全ての環境がその人次第で変えられる環境というわけではない。組織文化は簡単に個人を踏み潰す。

そうした変えられない環境で数ヶ月、数年も頑張る意味はあるのだろうか。きっと仕事(環境)を作ることへシフトすると、たとえばエンジニアであっても、エンジニアリングだけでなく、企画、営業、その他諸々をやることになる。そして20%ルールのようにメインの仕事の脇で取り組むことになると、それこそ元々やりたかったエンジニアリングなんてほとんど出来ませんでした、ということになり兼ねない。その人はそのスキルを付けたいがために、仕事の8割ぐらいで取り組みたかったはずなのに。これは時間の浪費と言えないか。

キャリアというのは一生ものなので、何よりも計画が大事だと思っている。これから過ごす一カ月、三ヶ月、一年という直近の時間は何よりも重要であり、それを意図しない仕事で費やすのは不幸なことだ。勿論、計画と方向性がない人は行き当たりばったりになるだろうが、自分の目指す方向性がはっきりしている人にとって、方向性とミスマッチな仕事に時間を取られるのは、キャリアの負債でしかない。

だから個人的には、もし今の環境でやりたいことが出来なければすぐにでも出て行った方が良いと思っている。会社には大量のプロジェクトが存在し、その全てに対して納得出来るわけがない。個人にとって見込みのなさそうなプロジェクトに不運にもアサインされてしまった場合、変にそこで頑張って時間を過ごすよりかはさっさと見切りをつけた方が良い。不満をグチグチ言って働き続けるよりは、望む職場を社内なり社外で探した方がよっぽど健全だ。

まとめ

各個人のことを考えた人事制度はなかなかない。恵まれた制度があればラッキーだが、それよりも自分で行動して望む仕事を探すスタンスが大事になる。漠然と今の延長線上で頑張っていれば周りが助けてくれる、なんてことはまずない。結局のところ、会社がその人の人生とキャリアを保証してくれることはあり得ないので、自分の仕事の選択は人任せにせずに自分で責任を持つしかない。

しかし個人の方向性と組織の意向が合わずに潰れていく人を割と見てきているので、そうした企業でも個人の意思を尊重する文化が根付くと良いなと思わざるを得ない。おわり。

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