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SE Can't Code

A Tokyo based Software Engineer. Not System Engineer :(

落しモノ。

 

 

街を歩けば落ちている欠片があるのかもしれません。

 

 

先日、京都の街をぶらりと散歩しに行ったときのことです。

僕は基本多くのモノを持たない主義です。それこそ鞄を持たずに出掛けることは実に多い。その日は快晴ということもあり、カメラをぶら下げ、フィルムをポケットに無理矢理つっこんで隣町(表現可笑しいですが、気持ち、隣街「京都」なのです)に行きました。平日ということもありそこまで人は電車に乗っていない。絶対に学校サボってるだろ、と思える高校生。これから営業先に行くのか、それとも一仕事を終え職場に帰って事務処理をしに帰るのか、サラリーマン。僕の横で携帯を触り続けているマザーファッカー(のような浮世離れした少年)。彼らと僕は、人より早い電車に乗って、流れる景色に目を留めることなく、物凄いスピードで隣町を目指していました。

 

京都に着くと僕は歩き出します。目的地はない。ただの散歩でしかない。

 

カメラをたまに構えては、人の目を盗んで人を撮っていきました。これが盗撮ってやつなのですね。

歩けば歩くほど、僕の足取りは軽やかになっていきました。気分も上がって歌なんて口ずさんだり。人に聞かれて「恥ずかしい」なんて感情を持ち合わせていません。だって、今日は平日。あくせく働く世間様を横目に僕はこの歴史溢れる街を独り占めしているんだから。そんな気分でした。「横に女の子がいればもっと最高!」そんなことをちょびっとだけ思うも、すぐに「いんや。今日は独りがいーんだ。」と少し強がってみたり。完全に自分の世界に閉じこもっていました。

河原町まで来ると、これまで枷があったのか?と錯覚するくらいに、足取りが軽くなりました。さっきまでとは比べものにならない。その時のスピード感は心地の良いものでした。シャッターを押す回数も増えるくらいに。

そう、違和感を覚えるくらいに。

 

 

 

 

 

 

ふと、自分のお尻に手を当ててみました。

 

 

 

・・・

 

 

 

 

財布が・・・・

 

 

 

ない!!

 

 

 

 

財布がない!!!

 

 

 

 

 

 

 

一瞬で僕は現実に帰ってきました。上を見上げると太陽の光は目を開けることが困難なほど照って・・・んなこたあどうだっていい!!!財布がないんだよ!!!!

財布の中には大事なものが沢山ある!

5000円、免許証、学生証、キャッシュカード二枚、その他カードもろもろ、家の鍵、自転車のカギ、元カノにもらったお守り、コンドーム。

 

僕は青ざめました。

無くなってしまうと面倒くさいものばかりじゃないか。

ん?そもそも帰れないじゃないか。

 

 

 

 

さてどうしたものか。人はこういう事態に陥った時、全てを失ってしまった時、妙に冷静になってしまうのですね。とりあえず、牛乳に相談だ。いや、牛乳を買う金がない。仕方が無い、交番に相談だ。

交番のお巡りさんは優しく、接してくれました。一から思い出すよう優しく記憶の誘導までしてくれました。しかし、思い出せない自分の不甲斐無さ。ここは諦めて帰ることにしました。しかし、ここで思い出す問題。帰る金がない。牛乳に相談する金すら無い僕は、この超距離のある優雅なお散歩を初めて悔やみました。何が京都だ。何が学生の街だ。ファッキン!!

 

 

 

 

友人に助けを求めました。

京都に住んでいる友人でした。

とりあえず僕は彼の家に避難しました。そしてひたすら桃鉄をしました。そう、現実逃避です。実際の僕は無一文なのに、桃鉄の中の僕は大金持ちでした。友人と桃鉄のおかげで、少し元気になってきた時には、もう夕方手前の時間になっていました。すると僕の携帯電話が バ イ ブ レ ー シ ョ ン を起こしていました。出てみると交番からでした。なんと、僕の財布が見つかったとのこと。届けてくれた方がいらっしゃったようです。急いで僕は、交番に向かいました。その時の気分は表現し難い、天にも昇った、そんな感じでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

交番に到着すると、中身を確かめてくれ、と言われました。

 

5000円、免許証、学生証、キャッシュカード二枚、その他カードもろもろ、家の鍵、自転車のカギ、元カノにもらったお守り。

 

 

うん。あるある。全部あります!あ、コンドームは入ってなかったか。

 

 

 

 

 

良かったね!と笑顔で言われた時、ホント救われた気分でした。拾ってくれた方には本当に感謝感激雨あられです。抱きしめてやりたい、純粋にそう思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

帰りはまた、カメラをぶら下げ、行きしに歩いて来た道とは違った道を歩いて帰っていきました。通る道で、心が揺らげばカメラを構えて、シャッターを切る。その時は、いつもよりもしっかりピントが合う気がしたし、露出も、何もかもが気分と乗って、リズムに乗っていた気がします。そしてまた、歌を歌い出していました。ビートを刻みながら、ゆっくりと流れるこの平日の終わりに身を任せていました。

 

 

足取りは軽やかに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつもはゆったりと構えている京都も、その日に限っては、僕にとって大変刺激的な街でした。

 

そして、人とのツナガリを感じさせてくれる街でした。

 

人より早い電車に乗った帰り道、車内にいる人達ともどこか繋がっている、そんな気がしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

街を歩けば、気付く欠片がある。

 

ポロポロとこぼれた欠片に気付かされる想いがある。

 

 

それを写真に治めることができれば、素敵ですね。

 

 

 

 

どうもありがとうございますた。

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